interview

case_01

見えていなかったものが
カタチとして出来上がっていく。

client

JA南さつま 知覧茶業センター

茶業部 中尾 翔太氏

mission / 依頼内容

◯JA南さつま知覧茶業センター直営の物産館内装
◯通年リーフレットのリニューアル

proposal / 提案・実施内容

知覧茶業センター全体ブランディングのご提案/ご予算内で最大限物産館を改装するための制作物や導線変更のご提案/および通常業務から派生する制作物の随時ご提案

[撮影協力] 藤森 泰士

見えていなかったものが
カタチとして出来上がっていく。

こういう見せ方もあるのか。

_ 物産館の空間デザインをご相談いただいたところから関係がスタートしました。改めて経緯をお伺いできますか?

物産館の運営が、数年前から私たち知覧茶業センターに移されました。せっかくなので「もっとお茶を売り出していきたい」「内装もどうにかしていきたい」と考えていて、お世話になっていた経営コンサルの先生に紹介してもらったのがHIQU DESIGNさんでした。デザイン会社について最初は正直イメージが無くて。これまで、リーフレットは印刷会社に。パッケージはパッケージ会社に。HPはWEB制作会社に、とお願いしていたので、デザイン会社ってどんなことをしてくれるんだろう?と思っていました。

_ 物産館の内装着手の前に、年間使用のリーフレットを制作しました。その中でデザイン会社の印象は変わりましたか?

そうですね。「どうなるか分からない」という部分から相談できるのが一番大きな特徴だなと感じました。例えばリーフレットを作るとしても、これまでは文章を指定して、色を指定して…というふうに、自分の頭の中にあるイメージをつくるために指示していく流れでした。ですが本件で最初のお打ち合わせでは、お茶業界全体の動向や、知覧茶業センターの現状。これからめざしていきた方向性といった、ふわっとした部分をお話しさせていただいたと思います。その後、「知覧茶業センターのブランディングについて」といったところからご提案がきたので、その進行方法が新鮮でしたね。具体的にデザイン案をあげてもらうと「こういう表現の仕方もあるのか」という驚きと同時に、自分たちでも見えていなかった希望やめざしたい方向が可視化されるような感じがして、課内での検討も活発化しました。イラストでの表現がいいのか。写真での表現がいいのか。若者に響くような見せ方にするか、お茶文化の再興につながる見せ方がいいのか。課内投票も繰り返しつつ方向性を定めていったので、実際に完成したリーフレットも満足いくものになったと思います。


なにをどうすればいいか、が
見えてくる。

_ その後、当初のご依頼内容であった物産館の内装にも着手しましたがいかがでしたか?

せっかく知覧茶業センターが物産館を運営できるのであれば、知覧茶をメインに据えたいという思いは自分や部長の中で共通していました。ただ市の管轄する建物ということもあって、すべてをガラッと変えることは難しいという条件もあり、私たちもどう着手していけばいいかが分からなかったんです。そんな中、装飾物だけではなく導線の提案まであったので驚きました。様々な装飾物の提案があり、その中から予算に応じてより必要なものを取捨選択していきましたが、提案として具現化されたことで、課内で議論ができるようになったと思います。

_ 可視化されたことで、実現にむけて具体的に詰めていくことができたのですね。たくさん提案されて迷われなかったですか?

見てみたらこれもカッコいいな、とか、こっちも好きだな、とか。提案されるとどれも良く見えました。ですが意外とすんなり決定したと思います。出されたデザイン案を部長と一緒に確認していると、「どれもかっこいいけど、これがいいね。」となる案がほぼ一致していました。頭の中に描くことはできていなかったけれども、自分たちの中にあった思いは一致していたからだと思います。そういった部分をうまく引き出してデザインとして具体化してもらったので、案の決定はスムーズだったのかなと。


より良くなりそう、が
見えるきっかけに

_ ご依頼いただいたリーフレットや物産館以外にも弊社から様々なご提案をしているのですが、正直ご迷惑ではないでしょうか…?

迷惑とかはないですよ(笑)。むしろ、気づきにもなるので助かっています。例えば媒体ごとの単発ではなく、撮影素材や文章素材の展開によってコストを抑えた総括的な提案だったり。現状発行しているツールの見直しだったり。モノとしては制作検討をしていなかったものでも、現状の課題と紐づいて見えてくるとその必要性に気づけます。こちらから提案を頼んだものではないからこそ新たな視点が得られますし、こういうやり方もあるのかと具体的なアイデアを見れるからこそ、検討の土台にあげることができます。それがありがたいです。

_ 今後のビジョンをお聞かせください。

全国の品評会でも高い評価を得ている知覧茶ですが、まだまだその価値を広めていかなければと考えています。高級なお茶として認識されがちな知覧茶ですが、地元では日常的に飲むものとして親しまれているものです。気軽に手軽に飲める美味しいお茶として、まだ興味を持ってない方にも届けていけるような施策に取り組んでいきたいなと思います。

[2024年2月 取材]

information

JA南さつま 知覧茶業センター

肥沃な大地によって育まれる、深く美しい緑色が特徴的な知覧茶。全国でも多数受賞実績のある商品が通販でも販売されています。

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