淋しかったから、イジワルも言った。




川沿いの砂利道で自転車を漕ぐ。
スクリーンに制服の白が映える。
憧れ、期待、胸の高鳴り。恍惚の眼差し。

好きなこが、じぶんを好き。
そのどうしようもない喜びを、
日々の何気ない時間をふたりで過ごす幸せを、
一瞬で吹き飛ばす、哀しみ。

「・・・居なくなるって分かってて、なんで告ったの?」

ヒロは問いつめる。
ズンズン、問いつめる。
「行かないで。行かないよね?」
10代の女の子の我侭を振りかざす。
地元・北海道の福祉大学志望のヒロに、
シュウの早稲田は遠すぎる。
シュウの存在までもが遠くに感じられそうで、怖くて仕方がない。

劇中の殆どはアドリブ。
Half wayを「ハルフウェイ」と読んでしまうヒロ。
そこからタイトルも由来。

「行かないよ。早稲田はやめた。」
シュウ残留を勝ち取るヒロだが、心境に変化がおこる。

「いいのかな・・・。」

全面に北海道の寒さが映し出される。
青い空気、黒い川。
だからいっそう、人物たちの心の熱にこちらも持ってかれる。

2月13日の夜、包装紙売り場を制服姿の女の子が占拠していた。
頼もしいくらいに、堂々と。棚には殆ど残っていない。
企業の陰謀だろうと、何だろうと、乗っかれるものは乗っかりたい。
それがヲトメゴコロ。さらに乗っかるドキゴコロ。

太鼓を叩いて、振り返る。
「好きです!行ってほしくないです!」
そう言って笑う、瞳のキラキラ。
青春が零れ落ちそうだ。
あぁ、この一瞬だけは永遠だなと思った。

ハルフウェイ/2009年公開
北川悦吏子監督 岩井俊二・小林武史総指揮
主題歌 Salyu/HALF WAY

(ドキドキ)

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INGURA